ワンルーム投資マンション4部屋を全部屋残債で不動産業者に買い取らせるまでの話

こんにちは、ごうです。

2019年、33歳の時、
ワンルーム投資マンションを4部屋購入して人生が詰みかけました。

簡単に言うとこんな状態でした。

  • 与信がなくなり住宅ローンが組めなくなった
  • 提示された節税シミュレーションが詐欺で、ただの脱税だった
  • 購入した物件が空室だらけの負債物件だった
  • 負債物件でローン1億円という重荷を背負ってしまった
  • 家族の信頼を失い、日々肩身が狭い日常生活

当時、信頼できる会社の先輩からの紹介だったので、
何も調べず警戒もせず即購入を決断
してしまったのです。

この決断が誤った判断であることに気付いてから、
死に物狂いでワンルーム投資マンションについて調べて勉強しました。

更には、
弁護士や不動産コンサルティング会社、
税理士に何度も相談をしにいきました。

勉強代、相談費用、情報代、など
併せて総額200万はいったと思います。

しかしその結果、不動産会社の違法行為を見抜くことができ、
4部屋共に残債で買い取らせることができました。

更に、今までのマイナス分
(月々のマイナス収支や固定資産税、不動産取得税、購入の際の諸費用など)
も全て取り返すことができました。

不動産を買った当初のことを振り返ってみると、
自分で何を買ったかもよくわかっていない状態でした。

にも関わらず、1億円以上のローンを
気軽に組んでしまったなんて本当にお粗末でしかありません。

購入後は不安と後悔の念に
ずっと付きまとわれて生きていました。

今では、自分と同じようにワンルーム投資マンションで
悩まれている方の相談に乗らせていただく活動をしております。

例えば

  • よくわからずに買ってしまった
  • 信頼できる先輩からの購入だったので安心して購入した
  • 周りもみんなやってるし安心できるモノだと思って買ってしまった。
  • 買ってから色々と不安が大きくなってきた。
  • 本当に購入してよかったのだろうか?と疑念が出てきた

といったことに心当たりはありませんでしょうか?

少しでもワンルーム投資マンションで困る人を
減らしたいという想いでおります。

この記事では、
僕自身がワンルーム投資マンション4部屋を購入してから、
不動産会社の不正を見抜いて残債で買い取らせるまでの
壮絶なバトルを赤裸々にお伝えします。

ワンルーム投資マンションを購入したものの

・困り始めた人
・不安な人
・もしくはこれから購入しようとしているが不安がある人


に少しでも参考になれば幸いです。

目次

自分が何を購入しようとしているかも分からずに、家族に内緒でワンルーム投資マンション4部屋を購入

2019年の夏、当時33歳。

信頼できる会社の先輩から、

「お前も年収が高くなってきたんだから、そろそろ投資や資産形成や節税について考えた方がいいぞ」

「なんなら俺が良くしてもらっている投資用不動産の会社を紹介してあげようか?良い会社だよ。話聞いてみると良いよ」

「俺もやってるけど、イイ感じで回ってるよ」

と、紹介を受け、業者に会いに行きました。

この紹介が後々の地獄へと繋がっているとも知らずに。

業者と会った当日、
即ワンルーム投資マンションの契約をしてしまったのです。

今思えば、なぜこんな大きなお金が動く話を
当日に即決したのか本当に不思議でなりません。

当時、営業マンの説明を聞いて
色々と勘違いしてしまっていたのだと思います。

まず、節税についてです。

節税できると出されたシミュレーションが、
ただの脱税シミュレーションでした。。

還付金で100万円以上返ってくるシミュレーションだったのですが、
ワンルーム投資マンションでそんなことあるわけありません。

購入初年度は不動産取得税や購入における諸費用等の影響で
節税効果は多少あります。

しかし、2年目以降である「2021年度以降」のシミュレーション数字は、
蓋をあけたら脱税以外なにものでもありませんでした。

2年目以降は、あまり節税にならなかったのです。

よく調べればすぐに分かる話だったのですが、
信頼できる先輩からの紹介だったので安心しきっていました。

「こんなに節税ができるんだったらやるメリットあるよな~」

そう思って気持ちは一瞬にして前向きになっていきました。

そして、僕の緩んだ防御を見透かしたかのように
営業マンが畳みかけてきます。


「年収が高く、立派な会社にお勤めのサラリーマンしか不動産投資はできません。ごうさんにはその権利があるんです」

こんな言葉に踊らされました。

「俺もそういう存在になったのかな~♪」

なんて都合よく解釈し、営業マンの手のひらで
完全に踊らされてほぼ購入に気持ちは傾いていたのでした。

ただ、


「こんな大きな話、妻にも伝えた上で決断しないといけないよな。」

と思い、

「最終的には妻に聞いてみないと分からない」

という話をしました。

そしたら、営業マンが目の色を変えて、

「御社にも奥様に内緒でやっている人がたくさんいますよ」

「奥さんはさておき、ごうさんはどう思っているんですか?」

「投資を初めてみて、軌道に乗ったら奥様に話しましょう!」

「そもそも奥さんにもメリットがある話なんですか後から言ってもきっと感謝されます」

「我々も奥様に伝わらないようにサポートしますから」

こんなことを言ってきたのです。

僕はその時、

「それなら一旦始めてくか。」

と、決めてしまいました。

こんなトークによく安心したよね。と、
当時の自分があほすぎて飽きれます苦笑

僕と同じように、
妻に内緒でワンルーム投資マンションを購入した方
相談を何度も受けたことがあるのですが、
全く同じトークで安心させられて購入を決断していました。

ワンルーム投資マンションの
営業トーク教科書にでも載っているんでしょう。

とにかく、自分でもよく分かっていない超高額なモノを、
借金1億円を背負って家族に内緒で購入した、
という事実だけが残ったのでした。

購入後、1年で妻にバレてから悲劇の連続。騙されていたことも徐々に判明

契約も終わり、

「晴れて投資家の仲間入り♪」

なんてアホなことを考えていました。

しかし、その1年後に色々と地獄を見ました。

妻に内緒で購入してしまったのですが、
不動産取得税の通知書が家に届き、
私が先にポストから取り出す前に妻が見つけて
しまったのです。

当然、ものすごく怒られました。

1億円以上の借金を抱えていたこと。

子供が生まれたばかりなのに勝手に大きなリスクを背負ってしまったこと。

何よりも家族に黙ってこんな大きな話を勝手に決断してしまったこと。

今考えればありえないことをしたもんだ、、、と思っています。

ただ、当時は目先のメリットや
投資マンションを保有していることの優越感が勝り、
勝手な判断をしてしまいました。

バレてしまった日、妻には泣かれ、
まだ何も知らない0歳の息子は、
何かを感じ取ったのか急に大泣きし始めました。

それを見て自分のしたことの大きさというか、
家族を裏切ってしまったんだという罪悪感を
身に染みて感じました。

妻の親も出てきて、何度も何度も罵声を浴びました。

0歳の息子を2人で楽しく育てていく余裕もなくなり、
もう二度と訪れない大切な機会を失いました。

ほんと離婚されなかっただけまだマシでした。

その後、きちんと不動産投資に関することを勉強し直して、
今所有している物件をどうしていくか?を考え直しました。

そこから悲劇は続きます。

自分の物件のことを良く知ろうと思い、
現状の空室状況や家賃の価格などを調べていました。

その際に衝撃の情報を目の当たりにしました。

ポータルサイトに僕が所有している物件が
載っていたのですが、空室だらけ
でした。

更には家賃も2000円も下がっていました。

購入する際に、


「家賃は10数年ほぼ下がらない」

「空室率がほぼ0に近いエリア」

と言われていたはずが、まさかの空室だらけで
家賃も下落していたという衝撃の事実でした。

当時の空室状況。新築にも拘わらず空室だらけの所有物件。私の部屋もこの中に2つありました。

挙句の果てに、僕の所有していた部屋は、

「入居者を見つけた仲介会社には家賃2か月分の追加手数料を払います!」

といった条件もつけられていたのです。

「そんなに不良物件だったのに買ってしまって大丈夫だったのだろうか。。。」

僕も妻も、今後こんな物件を所有し続けて
大丈夫なのだろうか、、、と不安しか残りませんでした。

そして、追い打ちをかけるかのように
更に絶望へと陥れる出来事が起こりました。

それは、住宅ローンです。

ワンルーム投資マンションを購入前に、


「直近で住宅の購入も考えているけど、それには影響がないんでしょうか?」


と質問をしたら、こう返ってきました。

当時のライン

しかし、これは真っ赤な嘘でした。

子供もでき、住宅購入も検討し始めていたのですが、
銀行30社から住宅ローンを断られました。

中には審査すらさせてくれない銀行が大半。

加えて、住宅メーカーや不動産会社からも
門前払いのケースすらありました。

不動産会社からの門前払いメール。こんなメールが何社からもありました。


当時の営業マンに対して、

「住宅ローンにほぼ影響ない??なんて嘘をつきやがるんだ!!!」

と問いかけても、

「過去にげんさんと同じような状況でも普通にローンが通った方がいるので大丈夫だと思っていました」

とのこと。

うまく騙されました。

調べれば誰でもローンの与信情報なんて
理解できるにも関わらず調べなかった自分が悪い。

信頼する先輩が紹介してくれた業者だから大丈夫だろう。
という安心感は本当に危険だ、、と改めて理解した瞬間。

住宅ローンは組めず、
空室ばかりが目立つ物件を長期的に保有し続けるなんて、
自分の人生はどうなってしまうんだろう?
という絶望を感じていました。

これ以上何か抜け漏れがないか?
何か不安要素はないか?

自分で色々と調べ始めました。

その時気付いた1つが、
設備の交換費用などが今後重くのしかかってくるだろうということ。

今後費用が掛かってくる可能性があるリスト。膨大な量

このことについて営業マンに指摘したところ、
上のような用紙が送られてきました。

それぞれ管理会社負担・オーナー負担と
明確に区切りがあります。

ただし、これらの内容は購入前には知らされておりません。

こちら側が気付くまで全くしゃべろうともしないし、

むしろ僕から指摘されて、

「あ、そうですね。いずれはかかる可能性があります」

と開き直る始末。

「いやいや、確実にかかってくる費用じゃないか。」

「あーなんか完全にはめられたんだ俺。。。」

本当に後悔しました。

自分が悪いのは重々承知でしたが、様々な不満と不安が爆発し、
いよいよ不動産会社に残債での買取を依頼しにいったのです。

弁護士に相談し、売却を不動産会社に交渉するも失敗。

弁護士にも相談し、
残債で買い取ってもらえるように様々な対策を考えました。

しかし、

結局リスクがあることを承知で購入した、
という風にこちら側の落ち度もあるため、
望むような結果を得ることが難しい。

と指摘をうけました。

それでも買取のための交渉を相談し、
不動産会社に何とか買い取ってくれという交渉をし続けましたが、
答えはもちろんNo.

挙句の果てに向こうの役員まで出てきて、
僕のことを訴えるとまで言ってくる始末でした。

今すぐ市場価格で売ると1000万以上の大きな損失。

弁護士に相談してもこちら側にも落ち度があるという判断をされる始末。

不動産会社の嘘や説明不備を指摘し、
残債での買取を迫るも逆に訴えると脅される始末。

もはや手詰まりでした。

このままこの負の資産を持ち続けて、持ち家も持てず、
じじいになるまで不良物件のローンを払い続けるだけなんて、
想像しただけでも死にたくなる思いでした。

どうにかして解決したい。

様々なつてを使ったり、ネットで色々と調べたりして、
業者に買い取らせるだけの理由がないか?を探し続けました。

そんな中で見つかったのが、

「銀行に提出する書類の偽造」

だったのです。

不動産会社が源泉徴収票を偽造して銀行に提出していた犯罪行為が発覚

ワンルーム投資マンションに詳しい人から

「ごうさんがローンを借りている銀行の金利が安いですね。その金利で借りれるってことは年収1000万超えてるんですね。」

こんなことを言われました。

「え?超えていませんよ?どういうことですか?」

と聞いてみると

「その銀行って、給与収入で1000万以上じゃないとその金利で貸さないルール担ってるんですよ。999万9999円の年収だったとしても今のげんさんの金利では借りれません」

ん?じゃあどうして俺はその低金利で借りれているんだ?

「源泉徴収票を偽造されたりして提出しているんじゃないんですかね~。それ以外考えられませんよ」

すぐに提出している書類を銀行から取り寄せました。

本当に源泉徴収票の給与所得の部分が偽造されていたのです。
(右側が100万円分増やして偽造した源泉徴収)

左側が本物、右側が提出された偽造の源泉徴収。100万円給与所得が増やされていた

不動産会社が、
ローンを通すために自分達で勝手に作成をして
銀行に提出
していたのでした。

このような行為が発覚して行政に通報された場合、
宅建業法違反で

「免許停止」
「免許取り消し」


等の行政処分が下されます。

「これで証拠が揃った!!!」

ただ、僕もことを大きくしたくなかったので、
不動産会社にこの事実を伝えた上で

「公にしない代わりに残債で4部屋全て買い取ってください」

と要望します。

が、先方役員から返ってきた答えがこれ

脅しとも言えるメール

「当社が買い取る責任はございません」

というまさかの回答。。

挙句の果てには、被害者である僕を
悪人に仕立てるような発言もしてきました。

「あーこんなヤクザみたいなやつが役員をしている会社だったんだな・・こんなことにも気付けないなんて自分って本当に愚かだったな。。」

と本当に過去の判断を悔やみました。

ただ、相手は頭のおかしい不動産会社なので、
こんなこと言ってくるのは当たり前。

脅しに屈するわけにはいかない!
と強い意志を持って戦うことを決めました。

自分1人だけでは戦うことが難しいと実感し、
戦い方をしかるべく方に相談をし、進めていきました。

不動産会社との壮絶な戦い

不動産会社に買い取らせるポイントは2つ

①不動産会社が一番嫌がることを実施する

 これが何かと言うと、金融機関への報告です。

 僕がアドバイスを受けた内容は

 
「帝国データバンクや他の調査機関を使ってでも、この会社が取引している金融機関を全て把握してください」

 
「そして、この金融機関に一つ一つ告発するんです」


ワンルーム投資マンション業者にとって、
お客がローンを借り入れるための金融機関との
関係性は非常に重要です。

これらの金融機関と取引ができなくなれば、
お客にローンを組ませることができなくなるので、
マンションを販売することができなくなります。

まずこの不動産会社が取引している金融機関のうち、
1社に源泉徴収偽造提出の件を告発しました。

すると、その金融機関のお偉いさんから

「報告ありがとうございます。こういう業者とのお付き合いは即ストップするのが弊行の方針なので大変助かります。すぐにでも提携打ち切りにします。本当にありがとうございました。」

こういった悪徳不動産業者のマンションに
ローンを下ろしているという事実があると、
世間からの信用問題になりかねないということで、
即取引停止の決断をするのが当たり前とのことでした。

こういったゆさぶりをかけて、徐々に追い詰めていきました。

②宅建協会や都庁への確認

先ほど不動産会社の役員からきたメールの中に、

「既に今回の件は都庁、宅建協会へは報告済で勉強会などで対策をしているから問題がない」

という発言がありました。

この裏を取るべく、都庁に勤める知り合いや
宅建協会と関係性がある知り合いを通じて、
この不動産会社が本当に報告をしているのか否かを
調査しました。

結果

「そんな報告は一切ありませんでした」

という裏が取れたのです。

「むしろ自ら潔くそんな報告をしたところで、営業停止・免許停止・免許はく奪のいずれかの処置が公に公表されますから」

とのことでした。

金融機関へのゆさぶり、
都庁・宅建協会への念のための事実確認、
こういった地道な行動を通じて、
最後の打ち手として内容証明を送り付けることにしました。

内容証明書の内容はざっくりこんな感じです。

  • 銀行への提出書類が偽造されていたこと
  • 一度残債での買取を要求したにも関わらず、逆切れして断ってきたこと
  • 不動産会社の役員が言う、宅建協会や都庁への報告が嘘であると分かったこと
  • 取引金融機関を全て把握しており、要求を飲まなければ順を追って告発するということ

こういった形で内容証明書を送りつけました。

違法行為が発覚した旨を伝える内容証明

この通知書が最終的な決め手となり、
先方からは

「要求を全て飲みます」

という回答が来ました。

やっとの想いで解決に至ったのです。

現在は、肩の荷が下りて、不安もなく平穏に暮らしています。

解決して安心しました。

最後、売却の日まで一切の油断をせず対応しましたが、
この不動産会社は最後の最後まで金額を
ちょろまかそうとしたりしていました。

本当にひどい会社です。

売却した当日は、とにかくほっとしました。

肩の荷が下りて、帰り道に1人で
回らない寿司を食べて家に帰ったのを覚えています。

1億の借金を背負いながら、万が一
どうすることもできない出来事が起きたらどうしよう??

こんな不安をずっと抱えていました。

そんな想いでずっと過ごしていかないといけないのか?
と、心が押しつぶされそうでした。

投資用マンションだけでなく、
何においてもそうですが、
自分で色々と聞いて勉強をし、判断をする事。

これが一番大事です。

よく考えずにワンルーム投資マンションを購入したことで、
人生詰みかけました。

ただ、這いつくばって色々と駆け巡り、
なんとか運よく全て手放すことができました。

この経験から学んだことは非常に大きく、
これからの人生にも活かすことができる内容ばかりです。

ワンルーム投資マンションで悩んでいる会社員って
非常に多いんじゃないかと思います。

こんな辛い想いをしている人が世の中に
たくさんいると思うと本当に胸が痛いです。

だからこそ、僕のように悩み続ける人が少しでも
少なくなってくれるといいなと思って相談窓口を開設しました。

これからワンルーム投資マンション購入を
検討している人にも、購入するな!とは言いません。

一歩引いて自分がきちんと何を買うかを理解しているのか?

本当にその会社・その営業から購入していいのか?

確固たる根拠を持てているのか?

をきちんと考えて購入を決断してほしいなと思います。

もちろん、購入後の方だけでなく、
これから購入を検討されている方のご相談にも
乗らせていただけたらと思っています。

ワンルーム投資マンションが決してダメだとは言いません。

もちろん良い業者・良い物件に出会えれば
良い投資となる可能性もありますが。

ですが、世の中の大半がそういう会社・物件ではない
ということを理解しておくと良いかと思います。

ここまで長くなりましたがいかがでしたでしょうか。

このブログでは他にも僕の恥ずかしい体験談をベースに
様々なワンルーム投資マンションの裏側も書いていきます。

ぜひ読んでいってください!

では、また!

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